循環器科について
ワンちゃんやネコちゃんにも心臓や血管の病気が起こります。特に中高齢になると心臓のトラブルが増えてきますが、初期は症状が目立ちにくいため、見逃されてしまうことも少なくありません。
当院の循環器科では、心臓疾患のサインとなる症状に対して、丁寧な問診・身体検査・各種画像診断を通じて正確な評価と治療を行っていきます。慢性疾患と長く付き合うためのサポートも大切にしていきますので、心配な症状があればお気軽にご相談ください。
このような症状はありませんか?
診察室では症状を示さない場合もありますので、ご家族の皆様が少しおかしいと思ったら、
是非ご自身で動画を撮っていただき、まずはお気軽にご相談ください。
- じっとしていることが多くなった(寝ている時間が増えた)
- 元気食欲の低下
- 咳が増えた
- 突然倒れることがあった
- 呼吸が苦しそう
- 舌や歯茎の色が紫色になっている
- 後肢が急に動かなくなった(猫:心筋症)
- ・ご予約はお電話のみ承ります
- ・動物に負担がかからないよう、お昼の時間(13~14時頃)にご予約をとらせていただき、円滑に検査を行います
- ・検査にはおよそ1時間ほどかかります
ご相談が多い主な病気
犬の僧帽弁閉鎖不全症(MMVD)
病気について
ワンちゃんで最もよく見られる心臓の病気で、特に中高齢の小型犬種に多く見られます。
心臓の左側にある「僧帽弁」は、血液が逆流しないように蓋をする役割をしています。この弁が変形し、しっかり閉まらなくなることで血液が心臓内を逆流してしまうのがこの病気です。
結果として、心臓に過剰な負担がかかり、肺水腫などの心不全症状につながることがあります。
猫の心筋症
病気について
心臓の筋肉に異常が起こる病気です。ネコちゃんでは「肥大型心筋症(HCM)」が最も多く見られます。どの猫種にも発生する可能性があり、特にメインクーン、ラグドール、アメリカンショートヘア、スコティッシュフォールドには遺伝的素因もあると言われています。ペルシャ、ヒマラヤン、ブリティッシュなども好発猫種として知られています。
肥大型心筋症になると、心臓の壁が厚く硬くなることでしっかり広がることができず、全身に血液を十分に送り出せなくなります。進行すると肺水腫や胸水貯留などの心不全症状や、心臓内にできた血栓が血管を詰まらせ突然後肢が動かなくなる動脈血栓塞栓症(ATE)を起こすことがあります。
心臓病について
心臓病は初期の段階ではほとんど無症状であり、進行に伴い上記のような症状が徐々にあらわれてきます。犬では弁膜疾患(僧帽弁閉鎖不全症など)、猫では心筋症が多く認められ、心不全になると以下のような症状が見られます。
- 呼吸が苦しそう(呼吸数の増加、口を開けて呼吸している、胸を大きく動かして呼吸している)
- 舌や歯茎の色が紫色になっている(チアノーゼ)
- 後肢が急に動かなくなった(猫:心筋症)など
心不全の進行を予防するには早期発見と定期検査、適切な時期からの治療開始がとても大切です!
当院では心臓の定期検診として、心臓病としての治療を開始していない動物を対象に心臓検査セットを行っています。
心不全とは…
様々な原因で心臓の働きが弱くなり、全身に血液をうまく送れなくなっている状態のことをいいます。現在では犬の死亡原因の第2位を占めるようになっています。この病気は早期治療することで、病状の進行を遅らせる事ができます。病状が進んで手遅れになる前に、定期的に検診を受けさせるようにしましょう。

心臓検査セットプラン
検査でできること

❶ 聴診
多くの心不全で発生する、心臓の雑音を聴取します。

❷ 心電図
心臓を動かす電気の流れの異常を読み取ります。

❸ レントゲン
心臓の変形や肺の異常などを見ます。

❹ エコー検査
心臓の中の血液の流れや弁の動き、筋肉の厚さを見ます。

❺ 血液検査
心不全に伴う合併症の有無、全身状態の把握します。
心臓検査セットは、心不全での死亡を未然にくい止める。
という目的もありセットとしてリーズナブルなお値段へ設定いたしました。
価格についてはお気軽にスタッフまでお問い合わせください。
循環器科の特色
診断と治療
僧帽弁閉鎖不全症や肥大型心筋症などの循環器疾患に対し、的確な診断と治療を提供します。心臓病は早期発見と定期検査、適切な時期からの治療期間がとても大切です。
検査
症例の状態に合わせて、心電図・胸部レントゲン検査・心臓超音波検査・血液検査などを行っています。
治療
心臓病は進行具合や症状がそれぞれ異なるため、検査結果を元に飼い主様と相談しながら最適な治療法を提案します。
長期的なフォローアップ
心臓病は長期的な管理が必要な場合が多いです。当院では、定期検査やフォローアップを行い、状態の変化に応じて適宜治療法の見直しを行います。