2025.07.02
整形外科
成長期に起こった脛骨成長板剥離骨折
基本情報
- 犬種:パピヨン
- 性別:女の子
- 年齢:5か月齢
- 体重:2.4kg
ご来院の経緯
お孫さんと遊んでいる最中に「キャン」と鳴き、左後ろ足を痛がる様子が見られたため来院されました。
初回のレントゲン検査では明らかな骨折は確認できませんでしたが、1週間後も痛みが続いたため再検査を行ったところ、膝に近い脛骨の成長板に剥離骨折が見つかりました。
成長板骨折とは
成長期の動物の骨には、「成長板(骨端線)」と呼ばれる軟骨の部分があります。
ここは骨が伸びていくために重要な部位ですが、柔らかく脆いため、外傷によって剥がれるように骨折(剥離骨折)することがあります。この骨折は、初期にはレントゲンで分かりにくいことがあり、時間が経つと骨の位置がずれて変形(変位)するケースもあります。
また、成長板の骨折は短期間で癒合してしまうため、早期の手術が非常に重要です。
治療と経過
このワンちゃんには、再診の翌日に整復手術を実施しました。
現在は順調に回復しており、問題なく生活できています。
治療前後のレントゲン画像


